10月20日(日曜日)、五島列島 新上五島町の山王山(標高439m)山頂に鎮座する「雄嶽日枝神社本殿」の建て替え工事が完了し、竣工式が厳かに執り行われました。
この山王山は伝教大師最澄様が遣唐使として五島列島経由で渡唐した折、無事日本に帰り着いた御礼として山頂に山王神を降臨され、現在の雄嶽日枝神社(山王宮)につながったと伝えられます。
竣工式典は全国に約3800社ある日吉・日枝・山王神社の総本宮である日吉大社の森 真吾宮司様と地元上五島の宮司様たちに加えて、天台宗九州西教区の僧侶様によって江戸時代以前の「神仏習合」式が再現され執り行われました。滋賀県大津市に鎮座する日吉大社は背後に聳える比叡山の麓に位置し、古代より比叡山延暦寺の守り神として深い関係があり、現在でも神官と僧侶が一緒になり祭式を執り行っております。
また山王山の麓に建立された伝教大師御像の5周年法要が京都三千院門跡御門主の小堀光實様ならびに天台宗参務の小林祖承様をはじめとした多数の天台宗僧侶様で執り行われました。併せまして、山王山を含む「日本遺産」のシンポジウムが記念として開催され、日本遺産認定と伝教大師御像建立に関わった本会専務理事の高橋が登壇いたしました。
日本の西端の小さな離島において、このように日本の中央との間に文化的な交流が生まれましたことは、まさに日本遺産の神髄として特筆されることとなります。新上五島町の世界遺産のみならず、日本遺産の山王山を一度訪ねてみませんか。